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谷間の世代の終焉

たに‐ま【谷間】
1 谷の中。たにあい。
2 高いものの間の低い所。「ビルの―」
3 活動などの盛んでない部分。「景気の―」「福祉の―」

「黄金世代」・・・小野伸二、稲本潤一、中田浩二を中心にした、1979年生まれの選手を中心にした世代のこと。
1994年のU-16アジアユース選手権で、日本の各世代で初めての優勝を果たし、翌年のU-17エクアドル大会に進出。これは、自国開催であったU-17日本大会に次いでの連続出場であったが、アジア予選を突破した初の大会でもある。
1998年のU-19アジアユースでは、韓国に敗れて準優勝に終わるが、翌年ナイジェリアで開催されたワールドユースでは、並居る強豪を破り、日本サッカー史上初の決勝戦進出という快挙を果たす。結果はスペインに敗れて準優勝であったが、この世代の強さ、若さ、一体感など、日本サッカー界に安泰をもたらすであろうと予感させた。
2000年、一世代上であった中田英寿、宮本恒靖、松田直樹らを取り入れ融合し、シドニー五輪に出場。「マイアミの奇跡」と呼ばれた、前回大会を遥かに上回るベスト8という結果を残した。
そして、2002年の日韓ワールドカップでは、初の勝ち点、初の勝利、初のベスト16と、自国開催のアドバンテージを考慮しても、十分すぎるほどの結果を残した。
その後、小野伸二、稲本潤一、中田浩二など多くの選手は、海外クラブへ移籍。結果を残せた選手、結果を残せなかった選手など、結果については評価が分かれるが、この世代以降の選手が、ほとんど海外移籍を果たせていない現状を考えると、やはりこの世代の能力が突出したものであることの裏返しだとも言える。
2006年ドイツW杯でも、この世代を中心とした史上最強のA代表としての素質であったが、ジーコの迷采配が炸裂し、まさかの結果に終わった。

「谷間の世代」・・・「黄金世代」と対照的に揶揄する言葉で、1981~1989年(一般的には1981~1982年の選手を指す)生まれの選手を指す。
佐藤寿人、駒野友一、前田遼一、山瀬功治などを擁し、2001年のWYアルゼンチン大会に挑んだが、大久保嘉人、松井大輔、阿部勇樹など主力と考えられていた多くの選手が、ケガでチームの根幹自体が揺らいでしまい、過去3大会連続で、グループリーグを突破し、前回大会では準優勝を果たすまでに成長していた、下年代がこの世代で、U-17選手権出場を逃すなどもあり、「谷間の世代」と揶揄されることになる。
今野泰幸、坂田大輔、小林大悟、菊地直哉などを擁し、2003年のWYUAE大会に出場。2大会ぶりにグループリーグを突破し、宿敵であった韓国を破り、ベスト8に進出するも王国ブラジルに大敗し、世界各国のスカウトやサッカー関係者からは、「ロングボール」主体のサッカーに、酷評されるほどお粗末な内容であった。
この世代を中心にして挑んだ2004年アテネ五輪では、WYを棒に振った大久保嘉人、松井大輔などを中心に、攻撃的なサッカーを掲げて挑んだが、長い芝生に足を取られる選手が続出し、守備が崩壊し、3試合で7失点を喫し、グループリーグ最下位で敗退した。このアテネ五輪では、当時戦禍の中であったイラクが、ベスト4へ進出するなど、日本のサッカーへの取り組み方自体が問われるモノとなった。

2005年のWYオランダ大会では、平山相太を中心にし、カレン・ロバート、中村北斗、西川周作、増嶋竜也などを擁し、前回大会に(なぜか)引き続いてしまった大熊監督のもと挑んだが、攻守に人材を揃え、「黄金世代の再来」と呼ばれるほどであったが、大熊の固定した選出方法で、涙を呑んだ選手が多く、2分1敗の未勝利ながらも、前代未聞のグループリーグ突破という幸運にも恵まれたが、ベスト16では力の差をまざまざと見せ付けられて敗退した。

2006年のドイツW杯では、この世代の底上げが計られずに、黄金世代を中心にした世代で挑み、さらに経験の差が広がってしまうという、皮肉な結果に陥り、またオシム監督のもと、一気に世代交代が計られたが、アジアと比べても経験の差は一目瞭然であり、今後も苦戦が続くものとなることが予想される。


「谷間の世代」っていう言葉は、山と山の間に谷があるもので、これらの「黄金世代」以降の年代は、オレは「崖の世代」と評していた。前世代である「黄金世代」以降に、新たなる山が存在していなかったからだ。

が、しかし、やっとその山が出現した。


「新・黄金世代」


1990年生まれを中心に、先に行われたU-16アジア選手権で、12年ぶり(黄金世代以来)にアジア王者に返り咲いた。
その中心メンバーは、まだ多くがユース所属の選手たちで、一般的に人目に触れる機会は、極端に少ない。

MF水沼宏太
横浜F・マリノスユース所属。所属するF・マリノスユースでは、FW登録されるなど、攻撃的なセンスは、この世代でもトップクラスの実力の持ち主。スピードに乗ったドリブル、クロス、シュートなど、父親である水沼貴史(現:横浜F・マリノス監督)を彷彿とさせる。
そして、献身的な守備にも注目したい。その守備で、代表としてもDF(右SB)として出場したほどのセンスである。また、ココぞという時の決定力の高さは、この世代でもトップと言っても過言ではなく、重要な場面でのゴールも目立つ。
現在のU-16日本代表の結成当初であるU-15時代(U-15以前は代表ではなく選抜なため)から、コンスタントに主力として召集され、1990年の早生まれであることから、1学年下の選手たちを上手く纏め上げるキャプテンシーにも注目である。

FW/MF柿谷曜一朗
セレッソ大阪所属。この世代で唯一のプロ契約選手。15歳でトップチームに昇格し、16歳の誕生日を待ってプロ契約を交わした。欧州での短期留学を契機に、ゴールへの執着心が見られるようになった。水沼同様にチーム結成当初から代表に召集され、U-16アジアユース選手権では、決勝戦で逆転への足がかりとなる、1点を決めるなど得点力は高い。また同大会のMVPにも選出されるなど、アジアでの評価も高まっているが、一部では走るのをサボるなどの評価があるのも事実である。

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