200×年6月22日(日本時間23日)
ドイツ西部に位置するドルトムント。
この都市は、ルール地方の代表的な工業都市として有名だ。
ボルシア・ドルトムントのホームタウンとして、ドイツ一の集客力を誇る、サッカーの街でもある。
FIFAワールドカップシュタディオン・ドルトムント。通称シグナルイドナパーク(旧・ヴェストファーレン)
日本は、ワールドカップに3度目の出場にして、日本国民の大半が、グループリーグ突破を信じていた。
だが結果ここまで2戦で、1分1敗の勝ち点1でまさかの最下位。
自力突破の目は既に消え落胆ムード漂う中、サッカー王国ブラジルと対戦することとなった。
だが、状況はより厳しい状態であった。
ブラジルはグループリーグ突破を決めているとは言え、控え選手も名だたるメンバーを揃える。
一方の日本は、これまでDFラインを支えてきたキャプテン宮本が、累積警告で出場停止。
アジア予選全ての試合で先発したキャプテンの不在。エースと期待されていた中村の不調。
「経験の差」、「世界の壁」、言葉で言うにはあまりにも済まされない「気力の差」。
負けるわけにはいかない。
例えそれが王者ブラジルであろうとも、自力突破がなくても、日本は今ブラジルに2-0以上の2点差以上で勝利しない限り、勝っても無意味なのだ。
だけど、今の日本にそんな力なんてないのは誰もがわかっている。
4年前ブラジルの金の亡者が代表監督に就任して以来、まともな采配なんてなかった。
年俸2億円。1試合終われば、すぐにブラジルに帰り、Jリーグの試合観戦なんて、今年に入るまで皆無。
ロクすた見てもいない広山を呼んでみたり、点の取れないFWばかり呼んでみたり、03年のコンフェデ惨敗は人々の記憶から完全に消し去った。
この4年間のせいで、若手が経験を積むことなく、次の4年を迎えることになってしまったのが最大の汚点である。
信じるだけでは強くならない。褒めるだけでは成長しない。選手は結果を残せなければ召集されないのに、監督にリスクは0という矛盾。
だがスタジアムは、怒号と悲鳴が交じり合う異様な雰囲気に包まれていた。
頼みの中村はこの日も絶不調。FWは前線でキープできず、中田ヒデの個性も消されてしまっている。
ブラジルの怒涛の攻めも、かろうじてGK川口がファインセーブで防ぐのみ。
前半20分で早くも一方的な展開。
日本の力は、本当に世界に通用しないのか?
否。
我々は知っているハズだ。日本サッカー界が低迷している時期、Jリーグを日本代表を支えてくれ続けてくれたあの男の存在を・・・。
思えばこの男の存在こそ、悲劇の象徴なのかもしれない。
アジアンバロンドール、Jリーグ得点王、日本代表Aマッチ得点数歴代1位。
個人の栄光をいくら勝ち取っても、届かなかったワールドカップ。あとほんの少し・・・手からこぼれ続けた。
だが、いつも人々を楽しませるプロフェッショナリズム。そして、どんな苦境さえも自分の力で切り開いてきた。
日本人の中で、誰よりもブラジルを知り、誰よりも世界を知り、誰よりもサッカーを愛し続ける男。
沈んでいたスタジアムが、歓喜の歓声に変わる。
パサレラ:「な、なんだとぉ。なぜレジェントがココにいるんだ」
ガウショ:「ついに来たかミウラ」
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